2017年09月26日

小説の脳内スクリーン化



 小説を書くときに私がすることは、書いている話をスクリーンに映すという作業。

実際に映像化され映画化されたシーンを想像するのです。
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書いている内容を脳内のスクリーンにリンクさせ、情景・表情・表現・言葉それらすべてを映像化させる。

できる限り忠実に再現させることが大事で、これが出来るようになると執筆中に自分の作品の穴が見えてくるようになってきます。


例えば前後に情景などを説明する分が一切なかった場合に、『青空の下を颯太と陽子が話をしながら歩いていた。』
こう書いていたとして、これをそのままスクリーンに映すと物凄く陳腐な映像になってしまうのです。この一文の場合情報量が極端に少ないのですね。(颯太と陽子は以前私が執筆して没にした話の中のキャラクターです。ただこの二人はすごくいいキャラだったのでいつか違う話で復活させうと思っています)

それではさっきの情報量の少ない一文を少しだけ書き換えてみると、

『連日続く炎天下の青空の下をいつものオリーブ色の綿パンの颯太と、この夏の流行りだというスウェットに白シャツを合わせた薄いメイクの陽子が、陽に照らされた影を民家の塀の側面に映し、5年前に過ぎ去った中学時代の話をしながら横に並び歩いていた』

今度は情報量が多かったので出来れば2行か3行に分けて書きたかったのですが、駄目な方の例文を一文で書いてしまったので、こちらも無理に一文にしました。

どうですか? これだけ情報があればスクリーンにもだいぶ映しやすくなったと思いませんか。できればさらに街の外観などの情報も入れたかったのですが、さすがに一文に入れるのは不格好すぎるので断念。

ですがこの一文にはかなりの情報が含まれています。簡単に上げていけば

・炎天下の日が連日続くということは季節は夏。
・颯太はあまりファッションに気をつかわない
・陽子は流行を追いつつもシンプルな服が好き
・メイクは薄め
・家の塀があることから恐らくは住宅街のようなところを歩いている
・中学時代が5年前なら二人は20歳そこそこくらい
・炎天下の昼間に私服で、横に並びながら歩くことから少なくとも遠い関係ではない

最初の一文よりは確実に映像化しやすいでしょう。

このように実際に明記していない事でも読者に上手く情報を伝え、完成度を高めているわけですが、最初の一文のミスに気付いていなければ修正も出来ませんよね。


 そこで、書いた文章を逐一脳内で映像化していくのです。そしてできればその映像が映画館かテレビで放映されている所を想像してほしいです。

そうするとより客観的に自分の作品に足りない部分や、逆にいい部分が見えてきたりします。


で、これをやっていくと会話の部分でも、けっこうおかしなところが見つかってきます

この会話良いなぁ~、何て自己満足したままスクリーンで再生すると・・・あっ、これは学芸会の会話だわ、なんて思うこともしばしば。


自分の作品の映像化。これにより多くの発見が出来ますし、何より面白い。

執筆をしている方は是非お試しください。


ちなみに・・・
颯太というキャラは若い頃の妻夫木聡さんを内気に繊細にしたイメージで書いてました。
陽子は自由気ままで強気だが内面に弱さを隠した女性で、イメージした人は・・・内緒です。

恋愛小説ではなかったのですが、この二人の関係の変化は自分で書いていても面白かった。

没にしたのがもったいなかったかな。



最後までお読みいただきありがとうございました。


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posted by シバモト at 19:26| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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